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2019(平成31)年4月。長崎に新しい自由な学校が誕生します


キルクハニティ子どもの村

キルクハニティ子どもの村

昨日から、子どもたちはイギリス(スコットランド)へ研修旅行に出かけています。

旅行中は、スコットランドにあるキルクハニティ子どもの村に滞在します。基本的には、平日はここでの生活(プロジェクト、基礎学習、チョイスなど)と同じように過ごします。週末には、買い物や旅行に出かける予定です。出発前には、ネス湖見学やエディンバラ(世界遺産の街)に行きたいと話している子が多かったので、現地でその計画も立てることと思います。

さて、今日はキルクハニティ子どもの村がどんなところかをおはなししたいと思います。

キルクハニティ・ハウス・スクール(Kilquhanity House School 1940-1997)は、サマーヒルをモデルにしてジョン・エッケンヘッド(Jhon Eitkenhead1910-1998)が創設した学校です。スコットランドの文部省の視察・要望がきびしくなって1997年に閉校になりました。57年の大胆な自由教育を埋もれさせてしまうのは忍びない、と2001年には、きのくに子どもの村学園が施設を譲り受けキルクハニティ子どもの村が誕生しました。その後、建物を改修し、高校生の海外研修、中学生の修学旅行だけではなく、小学生も滞在して異文化体験ができるようになりました。

さらに、今年4月には、スコットランド文部省から、正式に私立学校として認可されました。(通学生のみで、まだ生徒はいませんが)。

学校は、スコットランド南西部の牧場に囲まれた小さな村にあり、100年から200年前の建物を利用しています。池や大きな木々のあるすばらしい環境です。

また、キルクハニティのシンボルである「ユースフルワーク」についてさらにくわしく説明しましょう。

「ユースフル」とは、「人の役に立つ」という意味であるが、これは共同生活のなかで必要な仕事を分担してする作業で、毎朝一番に一定の時間があてられています。台所仕事、畑仕事、花壇の手入れなど、子どもたちは大人といっしょにします。実際的で真剣な労働は、子どもたちのあらゆる方面の力を総合的に伸ばすのに適していると考えられています。つまり肉体を鍛え、実践的な知識を獲得し、経済や社会のしくみについて考え、また責任感や思いやりの心を育てるのです。「ともに生きる」がモットーの学校の最も大切な活動です。

今回の滞在でも、ふだんより長くこの時間をとってあります。ユースフルワークの意味を再認識してくることでしょう。そして「ともに生きること」を肌で感じながら生活をしていることだと思います。