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2019(平成31)年4月。長崎に新しい自由な学校が誕生します


「仲間に入れて」って言われたら…

全校ミーティングで
「いっしょにあそびたかったのに仲間に入れてくれなかった。仲間外れにされた」
という議題があがりました。
仲間に入れてあげなかった子たちは「しまった」と思ったのか、「そんなこと言ってない」「忘れた」と言っています。
近くで見ていた子が指摘をして、ようやく思いだしたといった様子でしたが、なんだか気まずい感じです。
「なんで入れてあげなかったの?」
「これから入れてあげるようにしたら?」とほかの子からの意見もあって、小さい声で「それでいい」と答えます。
「仲間に入れて」と言われたら、いつもいっしょに遊んであげないとダメなんじゃないかという雰囲気が全体にただよったときに、堀さんが手を挙げて、
「『仲間に入れて』って言われたら、ぜったい入れてあげないと仲間外れをしたことになるのかなあ」
と言いました。
みんなはっとした様子です。堀さんの発言を受けて
「今はいっしょに遊びたくないというときもある」
「1対1で勝負とかしているときには、入ってほしくない」
「あなたとは遊びたくないというときもある」
「それでも、相手を傷つけるようなことはしないほうがいい」
「ちゃんとした理由があるなら、断ることがあってもいいんじゃないかな」
「ちゃんとした理由って何だろう?」
「遊びのルールを守らないとか?」
「それだったら、『ちゃんとルールを守って』って言ったらいい」
・・・いろいろな意見がつぎつぎと出てきました。
友だち同士の気が合う合わないの問題から、相手の気持ちを気遣うこと、自分の気持ちを正直に伝えること、その伝え方など、いろいろな意見が出てきて、とても興味深い話し合いになりました。
そんな話のあとで、さいごに「仲間に入れてって言われたら、ぜーったいに入れてあげないといけないというわけではない。断ることだって、ときにはある。それでも困ることがあったら話し合う」ということを確認して、この話し合いは終わりました。
小さい子が大きい子といっしょに遊びたいということはよくあります。そして、子どもの村の大きい子は、やさしい子が多くて、いっしょに遊んであげていることも多いと思います。それでもやっぱり、大きい子にだって大きい子の世界があって、その世界を大切にすることも大事です。大きい子同士で遊びたいとき、断ることがあったっていい。そういう自由があって初めて、ほんとうに余裕を持っていろんな人に接して行けるようになるのかなあと思いました。

 
  さて、今週のプロジェクトです。
ひらおだいファームは、和菓子に影響を与えたポルトガルのお菓子を作りました。日本に伝わった当時の形を再現するためには、工夫が必要です。甘くておいしい匂いに、他のクラスの子どもたちも集まってきます。旅行に行くことも決まりました。南蛮菓子が伝わった出島や、シュガーロードにある和菓子屋さんへ見学に行く予定です。
 ものづくり工房は、すべり台の土台が完成しました。すべる部分に竹を並べてみると、なんと11メートルもありました。並べた竹の中には細すぎて折れてしまいそうなものもあったので、使える竹とそうでないものに分けました。来週は、待ちに待った旅行です。凧や和紙の作り方など、学びがたくさんありそうです。
 やきもの文化館は、3学期の予定が決まりました。窯焚きの日程や、旅行も計画中です。水曜日は、茶室の土壁をつくるため、おとなり中野さんのお家に土を掘りに行きました。無事、土が集め終わり、あとは乾燥と発酵させる作業が残っています。着々とお茶会の準備が進んでいます。
 平尾台研究室は、2段目の棚田を一通り耕すことができました。これから、さらに土を軟らかくし根っこを取るなど、やることはたくさんあります。金曜日には、新年初の「月刊 田んぼと生きる」発行を祝い、乾杯をしました。今月号の特集は「知らなかった!お米にまつわるいろんな事実」です。ぜひ、手に取ってみてください。